LEVEL?マツダ自転車工場

ものづくり

高い精度と強度を生み出す、ビルダーの技術の結晶世界にひとつだけのハンドメイドバイク

LEVELがつくり出すオーダーメイド自転車は、ライダー1人ひとりの身体や目的に合わせてカスタムされる「ハンドメイド」。こだわっているのは、「メイド・イン・ジャパン」であることと、世界にたった1台しかない「オンリー・ワン」であることです。

LEVELの熟練した職人たちを率いるのは、自転車づくり三十余年のキャリアを持つ「マスタービルダー松田志行」。職人たちをまとめあげ、厳しいプロレースの世界で活躍する競輪選手用フレームをはじめ、ホビーサイクリング、通勤向けモデル、ユニバーサルデザインの自転車など、多彩なモデルを丁寧な手仕事でつくりあげています。

自転車づくりに大切な「ユーザーとの対話」を重ね、精度と強度にこだわり抜いたハイレベルなフレームワークで、「世界にひとつしかない理想の自転車」をご提案します。

LEVELの自転車づくり

STEP1:対話を重ねてコンセプトを決める

オーダーの第一歩は「自転車の目的=コンセプト(サイクリング・レース・通勤・フィットネスなど)」を決めることからはじまります。難しいと思われる方もいるかもしれませんが、専門的な知識はまったく必要ありません。

乗り手とつくり手がじっくりと理想のイメージを話し合うことで、経験豊富なビルダーには「最適なモデル」が見えてくるのです。

STEP2:目的・身体に合わせて設計する

コンセプトが固まったら、コンピュータ(CADシステム)を使って、乗り心地を左右する詳細なスケルトン(設計図)をつくります。このシステムは、自転車業界ではLEVELが初めて採用したものです。

コンピュータを使うとはいえ、デザインをするのはあくまでも人間であるフレームビルダー。まだ存在しない自転車のイメージを、コンピュータによって0.1mm単位の数字に置き換えながら、ユーザーの「理想の自転車」をカタチにしていきます。

STEP3:素材のアレンジ

フレームの素材には、クロームモリブデン鋼(クロモリ鋼)と呼ばれるスチールパイプを使用します。クロモリ鋼はしなやかさと強さがバランスよく融合した、自転車フレームに最適な素材です。競輪などのプロ選手用フレームにも採用されています。

LEVELでは国内外の自転車専用パイプの中から、ユーザーが望む乗り心地になるようベストな組み合わせを選択します。

STEP4:パイプの加工

フレーム加工の第1段階は、「ザグリ」と呼ばれる工程です。フライス盤を使ってパイプ同士が精確に組み合わさるよう、寸法誤差0.2mm以下の精度で丁寧に切削していきます。

パイプを隙間なく接合できるかどうかが、最終的なフレームの精度と強度を決定します。

STEP5:ロウづけ

アセチレントーチの炎で、「ロウ」と呼ばれる針金状の合金を溶かし、パイプを溶接(ロウづけ)します。ロウづけで重要になるのは温度。ビルダーは熱したパイプの色の変化から溶接に最適な温度かどうかを瞬時に見極め、溶かしたロウをパイプとラグの隙間に素早く流し込んでいきます。

STEP6:細部をヤスリで仕上げる

溶接が終わったら、ヤスリを使って仕上げます。ヤスリがけは、余分なロウや汚れを落として見た目を美しくするだけではありません。ラグの先端を徐々に薄くすることは、応力を分散し、しなやかで壊れにくいフレームにするための大切な作業です。

様々な形状のヤスリを使い分けた丁寧な手作業で、手間と時間をかけて滑らかに仕上げます。

STEP7:フレームの「芯」を出す

フレーム用のパイプは溶接時の熱で歪みやすいため、設計通りに仕上がっているか細かくチェックします。誤差が0.5mm以下になるまで歪みを取ることが、精度に対するLEVELのこだわりです。

この工程は「芯取り」と呼ばれ、高い技術と経験に裏打ちされた勘がものをいう大変難しい作業です。この作業が自転車の良し悪しを最終的に決めるといっても過言ではありません。

STEP8:塗装と部品の組み付け

溶接・仕上げ・芯取りを経て完成したフレームは、塗装工場でユーザーの好みの色にペイントされます。カラーはショールームにある1000種類を超えるカラーサンプルから選んでいただけます。また、色見本があればオリジナルカラーを調色することも可能です。

※諸条件により、色見本を完全に再現できない場合もあります。

オーダーメイド自転車への熱い想い

「究極のオーダー自転車フレーム」とは何か。私は、速く走ることだけを追求したプロ競輪用(=ピストレーサー)のフレームだと考えています。なぜなら、競輪に使うことが許されているパーツの種類はごくわずかで、選手が自由に選択できるのはフレームぐらいだからです。

プロは常に「よいモノ」に触れることで五感が研ぎ澄まされており、ほんのわずかな誤差でも敏感に感じ取ります。LEVELが精度にこだわっているのは、そんな彼らを満足させるためです。

ユーザーに合わせた「理想のフレーム」

フレームが「自分の身体や好みに合っているか」ということは、自転車自体の精度と同じくらい重要です。たとえ百戦錬磨の競輪選手でも、一本目で完璧なフレームはできません。今まで乗っていたフレームが柔らかすぎたのであれば、次は硬くする。それがもし硬すぎたら、ほんの少しだけ柔らかいものにする――。こうした作業を続けていきます。

相手は走るプロ、そしてこちらはつくるプロ。二人のプロのコラボレーションで、ペダルの踏み心地や剛性感などを絞り込んでいきます。こうして、身体と脚力に合った「理想のフレーム」を追求するというわけです。

理想の実現に必要なのは「対話」

プロ・アマチュアにかかわらず、フレームのオーダーで重要になるのが乗り手とつくり手がじっくり対話すること。同じものを表現しようとしても、人によって使う言葉は違うものです。じっくりと対話をしながら互いに通じる言葉を探さないと、本当に理解し合うことはできません。

膝を突き合わせて気心が知れれば、「この人に喜んでもらいたい」という想いが強くなります。仕事とはいえ、ものづくりには「心」が入り込んできますからね。